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運営管理者:公認会計士 青木寿幸
株式会社 日本中央会計事務所
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■ 証券会社は部署によって態度が違う

IPO(上場)を目指すときには、最低1つの証券会社と仲良くしなければならない。
これを主幹事と呼ぶが、これが決まらなければIPO(上場)はできない。
ところが、この証券会社との付き合い方が意外に難しい。
証券会社には、2つの顔があるからだ。

1つ目が、IPO(上場)するときに、実際に株式を投資家に売りさばく営業部門。
証券会社はIPO(上場)したい会社も顧客だが、その株式を売る先も顧客になる。
つまり、顧客と顧客をつなぐ、ブローカー。
彼らはブローカーとして、IPO(上場)する会社と投資家から手数料をもらう。
営業部門にとって重要なことは、売るべきより良い商品を見つけること。
商品がなければ、営業部門の売上は上がらない。

2つ目が本当にIPO(上場)しても問題ないかを審査をする部門。
IPO(上場)した後に不祥事が起これば、いきなり株式を買った自分の顧客が損をしてしまう。
そのために、IPO(上場)する会社の内部資料を徹底的に調査する。
証券取引所に対しても、いつでも不祥事が起こす会社の主幹事というレッテルを貼られたくないという理由もある。
そこで、少しでも問題を見つけると、主幹事を降りてしまう。

このように考えると、審査部門と営業部門は考え方がまったく違う。
この2面性からIPO(上場)しようとする会社とトラブルになることもあるので注意が必要だ。

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■ 関係会社の整理はどこまでやる

IPO(上場するとき)までには、関係会社は整理しなくてはいけない。
整理とは解散するという意味ではない。
もちろん、解散になる関係会社もあるかもしれないが、IPO(上場)する親会社との関係を整理するという意味。
関係会社の定義は、金融商品取引法(証券取引法)で決められている。
人事的な関係がある会社、または資本的な関係(議決権の20%以上を実質的に保有する)がある会社を指す。
では、なぜ関連会社の整理が必要になるのだろうか。

理由は簡単だ。
IPO(上場)すると、投資家のお金が一気に入ってきて、事業を拡大する。
ここまでは問題ない。
ところが、事業が拡大して、いろいろな仕事が増える。
未公開の時にはなかったような情報も持ち込まれて、仕事になる。
このとき、関係会社があると上場会社の本業以外の売上は付け替えることができてしまうからだ。

でもよく考えると、IPO(上場)して投資家のお金があったからこそ増えた仕事。
この売上も上場会社につけて利益を増やし、株価を上げるべきだ。
関係会社の売上になると、議決権の比率だけが親会社の決算書の反映する。
もし、本体の決算書を合算しないとなれば、一切、上場会社の株主のためにはならない。
これでは、どう考えても公正ではない。
この他にも関係会社が赤字であったり、債務超過であれば、将来、IPO(上場)した後に損失補てんをする可能性もある。

では、この関係会社は簡単に整理できるものだろうか。

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■ 事業計画書は簡単には作り直せない

あなたがIPO(上場すること)を目指すときに、まっさきにやることは事業計画書を作ること。
事業計画書とは、会社の事業の説明とそれを数字として表したものを指す。

本当は、IPO(上場)を目指さなくとも普通は作るべきなのだが、未公開会社の場合には社長の頭の中だけにあることが多い。
理由は、ドンドンこの事業計画書が書き直されていくからだ。

ただ、イメージだけで文章化されていないのでいい加減。
社員に「あれやっとけ」と命令しておきながら、すぐに忘れてしまう。
そのため、本当は儲かるチャンスがあっても、それを見逃すことが多い。
未公開の場合は、それでも許される。

一方、IPO(上場)するときには、絶対に事業計画書を文章にしなければいけない。
しかも、よく考えて完璧に作成する必要がある。
では、なぜIPO(上場)のときには事業計画書が重要になるのだろうか。

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■ IPO(上場)しなければ良かったと後悔しないために

IPO(上場)する前は、
「絶対にIPO(上場)したい」
「なんとしてでもIPO(上場)する」
と強い意志を持っている社長も多い。

実際に、強い熱意がなければIPO(上場)なんてできない。
何となくIPO(上場)できたなんていう社長は、絶対にいないのだ。
そのため、IPO(上場)するためには手段を選ばないことも多い。

これが、IPO(上場)してから、後悔する理由になる。

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■ 連結財務諸表の作成を単純にすることも社長の役目

IPO(上場)を準備するときには、必ず、IPOのための資料の作成に専念する人材を雇う。
売上や利益を増やすために、どうしても営業部門に力を入れる。
そのための組織を作り、人材を雇う。
経理や財務はあまり重要視されない。
社長はおろか他の役員でも、経理がまったく分からないという始末。

これでは、面接しても適格な質問もできず、よい人材なのか判断できない。

「簿記資格を持っていて、経理経験も5年あります」

と言って入社した人でも、本当に経理だけしかできない。
キャッシュフロー計算書や付属明細書を作るのが精一杯。
連結財務諸表の作成は不可能だろう。

昔なら、監査法人に聞けば、いろいろ手伝ってくれたが、今は監査法人も冷たい。
監査法人が悪いわけではなく、作成は会社側の役割、チェックは監査法人の役割というように、しっかり区別されたのだ。
では、IPO(上場)を目指す、すべての会社が連結財務諸表を作成しなければならないのだろうか。

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