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■ 上場基準は表と裏の2種類ある

上場基準には形式基準と実質基準の2種類がある。
どちらにも違反していない会社だけが、IPO(上場)できる。

では、1つではなく、わざわざ2つの基準を作っているのだろうか。

すでに漢字だけで、うすうす理解できるかもしれない。
答えは、誰もが読める紙に書かれた基準だけでは、それさえクリアすれば、どんな会社もIPO(上場)できてしまう。
証券市場でお金を集めて株主が増えれば、利害関係者が多いので簡単には上場廃止にはできない。
つまり、上場してから問題が発覚するのは困るのだ。
そのため、問題が多そうな会社がIPO(上場)するのを断る口実として、紙に書かない基準を作った。
では、具体的に、それぞれは、どのような基準なのだろうか。

誰でも読める紙に書かれた基準を形式基準と言う。
簡単に言えば、金融商品取引法(現在は証券取引法)、会社法などの法律的な基準だ。
もし、これに違反していれば、IPO(上場)は難しい。
さらに、形式基準を違反している場合でも、違反していない状態に回復できる場合とできない場合がある。
もし、回復できなければIPO(上場)は絶対にできない。

早い対応によって回復できる場合もあるので、形式基準の違反はできるだけ速く知ることが重要だ。
よく上場を目指す前に公認会計士のショートレビュー(短期調査)を受けているのは、そのため。
このショートレビューで、回復できない法律違反が見つかれば、上場はあきらめる。
ムダな上場準備の時間や費用も使わなくてすむ。

次に、紙に書かない基準を実質基準と言う。
これは、形式的には満たしているが、実質的にダメという意味でつけられた名称。
なぜ自分の会社がIPO(上場)できないか、理由がはっきりしない。
重箱の隅をつつくような細かな部分を指摘されて、IPO(上場)できない。

証券会社の審査部門から言われることもある。
証券取引所から言われることもある。
やんわり断るので、理由がハッキリしないことが多い。

もちろん、実質基準でも違反が回復できる場合と回復できない場合がある。
特に、手続き的なことなら回復して、IPO(上場)できる。
一番多いのが、作った制度の運用がうまくいかなくいこと。
組織規定、就業規則、内部統制などのルールを決めることは形式基準にあたる。
一方、これを運用できているのか、社員にまで浸透しているのかを見極めるのが実質基準と言える。
これらは、回復できる実質基準と言えるだろう。

一方、回復できない場合もある。
形式基準の違反であれば、明らかなので諦めもつく。
しかし、手続き以外の実質基準の違反では、IPO(上場)できない理由が、よく分からない。
そのため、どうすれば回復できるのかも分からない。

さらに、実質基準は紙に書かれていないため、いつ変更されるかも分からない。
新しい基準が作られても誰にも分からない。

政治的な理由もある。
証券会社の間で取り決めもある。
証券取引所が勝手に決めていることもある。

とにかく、実質基準であっても、形式基準と同様に違反していることを速く知ることだ。
もし回復できないなら、速く知ることが心のダメージも不必要な経費も使わない。

別にIPO(上場)しなくても、すばらしい会社がたくさんある。
いつまでもIPO(上場)の失敗で尾を引くと、本業の利益も落ちてしまう。
前向きな目標を持つべきだろう。

(監修 公認会計士 青木寿幸)

投稿又は更新日時:2007年02月27日 18:24


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